本トピックスは(104)「数字の演出」にはご注意あれの続編です。
区内各地の住民団体が団結し、港区長へ調査を申し入れました!
再開発事業者は果たして、公平・公正、且つ透明性を持った再開発事業の推進を行うのか? また監督官庁である港区は果たして中立で透明性ある行政を区民のために行うのか?
これらの不安を払拭すべく、本年9月に区内7つの住民団体が団結して「再開発・区民の会」を結成。再開発が公平・公正、且つ透明性ある形で進むことの監視を共同で行うと共に、問題が確認された場合には「地域住民」として集団で対応にあたることとなりました。
さて、添付の書簡をご覧下さい。
これは各地の住友不動産が関係する再開発現場で「数字の水増し」が疑われる事例が発生したことを問題視し、「再開発・区民の会」が港区長へ調査を願い出た書簡です。
多くの場合、「水増し」行為それ自体に違法性を問うことはなかなか難しいのですが、再開発事業者によるそのような「水増し」(=演出)は、「地権者を再開発へ誘導しかねない行為」或いは「再開発そのものを民意に反して実行しようとする行為」として不当・不正であることは間違いありません。再開発業者によるこれらの不正行為が常態化すれば、それこそ区内の全ての再開発事業は、事業者側の意向に沿った「出来レース」となりかねず、「地権者主体の再開発事業」は形骸化してしまいます。
港区長宛書簡にも明記されている通り、メディアもこの問題を認識して現場取材を始めていることから、もしかしたら「水増し」をめぐる問題は、近々世間へ報道されることになるかも知れません。
実は同様の疑念は港区内だけでなく、首都圏各地の住友不動産が関与する再開発現場でも確認されています。このことから、水増し問題に関しては、もはや各地の「準備組合」の域を超え、住友不動産による「会社ぐるみの関与」があるのではと危惧しています。(もちろんあってはならないことですが)
何れにせよ、港区内における住友再開発問題は、今後は「近隣住民」や「区民」の監視のもとで、行政による積極的な対応もお願いしながら解決が図られて行くこととなります。
世間には「三人寄れば文殊の知恵」と言う言葉があります。
各地の再開発現場で起きる問題は、決して「狭い地域内」で解決しようとはせず、先ずは広く世間へ知って貰い、多くの方々から知識と知恵を集めることがなによりも重要ではないでしょうか?
この意味で、港区で今般7つの住民団体が連携したことは、一歩前進だと言えます。