TOP_Topics 再開発、ここに注意

(106)住友不動産さん、逃げないで!

投稿日:2021年11月17日

本トピックスは(97)住友不動産が回答を全面拒否!からの続きです。
準備組合の名を語りながらも、最初から再開発ありきの姿勢で地権者の面前に現れるのはいつも住友不動産の社員たちです。地権者を信用させるためか、彼らは最初に住友不動産の名刺を差し出します。
住友不動産の社員であることを明らかにした上で、自ら積極的に勧誘活動を展開し、口頭では地権者が興味を示す話を熱心に行います。しかし、ひとたびそれを地権者が「書面で確約して!」と要求すると彼らの態度は一変すると言うのです。

住友不動産の徹底した責任回避の姿勢
口では言うが書面で確約しようとはしない!

再開発(第一種市街地再開発事業)は地権者が自らの発意と合意に基づき、共同でリスクをとりながら進めて行く事業であり、そのために地権者主体で設立され運営されるのが「準備組合」です。
しかし泉岳寺で「準備組合」を実質的に主導するのは「地元地権者」ではなく住友不動産であることは、いまや地権者なら誰もが知っています。再開発の勧誘に常にやって来るのは住友不動産の社員です。わざわざ住友不動産の名刺まで地権者へ配り、再開発への勧誘を熱心に行ったあげく、帰り際には「何かご不明な点があれば遠慮無く仰って下さい」と親切に声がけまでしてくれます。後日、準備組合事務所へ相談に行っても応対するのは住友不動産の社員です。彼らは口頭では地権者が興味を示す話を熱心に語ってくれます。しかし…

一旦それらを書面で要求したとたん、
彼らの態度は変わります。

住友不動産は自社の名刺を差し出してまで地権者を勧誘しておきながら、重要な言質について、それを書面で確約しようとはしないのです。
地権者団体が住友不動産に対して正式に公開質問を行っても、彼らは、自分たちは「事業協力者にすぎない」との理屈で回答することを拒絶。そしてその役割を「準備組合」と言う「信用」も「実績」も「賠償責任能力」もない、単なる任意団体である「準備組合」へ転嫁させようと言う筋書きです。
「虫のいい話」とはまさにこのことを言います。

備考:彼らが回答拒否の理由に使う「自分たちは事業協力者にすぎない」と言う断り文句が、いかに理不尽なものであるかについては(97)住友不動産が回答を前面拒否!内の『そもそも住友が言う「事業協力者」とは何?』の項で詳しく説明していますのでご参照下さい。

住友不動産は「準備組合」があたかも公的な組合であるかの説明をするようですが、準備組合の実態は法人格すら有さぬ単なる任意団体です。
例えその様な団体から書面で「確約」を取付けたとしても、責任能力も賠償能力も期待できない相手では、結局は「絵に描いた餅」にすぎません。

住友不動産さん、逃げないで!

住友不動産は、自社の名刺を差し出してまで地権者に対する積極的で強引とも言える再開発への勧誘を行っておきながら、いざ書面での取極めとなると住友不動産の姿は見えなくなり、全てを「信用」も「実績」も「賠償責任能力」もない、単なる任意団体である「準備組合」へ転嫁させようとする。しかもそのような実態のない「準備組合」に対して、地権者の大切な資産の処分を一任する「同意書」まで提出させようとするのですから地権者はたまったものではありません。

住友不動産の責任回避の姿勢は明らかです!

江戸時代から続く諺に、口上手の商い下手というのがあります。
まさにこの言葉は、400年の歴史を誇る住友グループの一員である住友不動産には、ぴったりの言葉ではないでしょうか?彼らにとっては、もしかしたら昔から「聞き覚えのある」、そして「聞き慣れた」言葉なのかも知れません。
住友不動産には是非とも業界の大手企業として「商い上手」と言われるよう、地権者に対し責任ある振る舞いをしてほしいものです。

注:私たちは「準備組合」の存在自体を否定しているわけではありません。「準備組合」が真に地権者の発意と合意のもとに設立され、且つ地権者主体で運営されるのであれば良いのですが、泉岳寺ではその「準備組合」を住友不動産と言う、営利目的で再開発を進めようとする企業が実質的に支配している(少なくとも多くの地権者がそのように準備組合を見ている)点に問題があります。

-TOP_Topics, 再開発、ここに注意

関連記事

(189)再開発後に待ち受ける新たな地権者地獄(前編)

「区域外の構築物」の設置にはご注意あれ! 住友不動産の再開発が終わり、地権者が新築の地権者棟へ入居できたとしても、「やれやれ、これでホッと一息!」などと安心はしていられません! 権利変換が終了した後も …

(182)業者が設ける「増床制限」の手口にもご注意あれ

本トピックスは (178)「保留床総取り」のカラクリと業者の手口(前編)、 (179)「保留床総取り」のカラクリと業者の手口(後編)、 の続きとしてお読みください。 今回は、多くの現場で再開発事業者が …

(92)住友不動産も疑惑に沈黙か?(その2)

本トピックスは(91)住友不動産も疑惑に沈黙か?からの続きです。 地元地権者団体が本年5月29日付にて郵送した住友不動産に対し「仲見世専用住宅に関する説明を求める書簡」。その後、住友不動産からは書簡の …

(84)疑惑へと発展か?(その3)

本トピックスは(77)仲見世に優遇住宅か?、(78)仲見世に優遇住宅か?(その2)、(79)疑惑へと発展か?、並びに(81)疑惑へと発展か(その2)からの続きです。 「準備組合」がついに本性を現した! …

(80)住友不動産への質問状

住友不動産へ書簡を送付しました! 地元「地権者の会」は今般、泉岳寺での再開発計画を実質的に取り仕切る住友不動産に対し添付2通の書簡(質問状及び要望書)を送付しました。理由は、話し合いに先立ち住友不動産 …