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(114) 事業者の流布する「偽情報」にご注意!

投稿日:2021年12月20日

「○○さんは同意した」なる偽情報にご注意を!

再開発の現場では、「○○さんは同意した」、「△△さんの土地が地上げされた」などと言う情報が頻繁に流布されることあります。
もちろん正確な情報もあります。しかし、再開発計画が順調に進んでいない現場では「偽情報」が流されることが多い。そのような忠告を都内各地の地権者団体から受けていますので、地権者の皆さまはご注意下さい。

「8階建てマンション」を住友不動産が買収?

泉岳寺では一部の住民の間でそのような噂が流れていたようですが、土地登記簿謄本を見る限り、所有権が移転した事実は確認されず、どうやら事実ではないようです。(12/13現在)
このマンションは、住友不動産が泉岳寺へ進出するきっかけとなったマンション(詳細は、住友不動産が泉岳寺へ登場した経緯 をご参照下さい)であり、且つ、住友不動産が買い取って壊すと一部住民に話したとされるマンションであるだけに、様々な憶測が住民間で飛び交うのは致し方ないことです。
しかし、「偽情報」が事業者側の人間から発せられたのだとしたら問題です。
市民の税金も投入される公共性の高い再開発事業なだけに、もし事業者側が意図的に誤った情報の流布を行うとすれば言語道断です。そのような情報の流布により、「再開発は進んでいる」との誤った印象を地権者へ与えかねないからです。各地の地権者団体からも「偽情報」は地権者を「同意」へと誘導する目的で流布されることがあるので注意せよ」との忠告を受けています。
「備えあれば憂いなし」ですので、地権者の皆さまはくれぐれもご注意下さい。

「○○さんは同意した」なる偽情報にもご注意!

このような情報も、再開発事業者側が「再開発は着実に進んでいる」との印象を地権者へ与える目的で地権者へ流布する場合があるので注意が必要です。
また「同意した」と言う発言が「嘘」だと言われないために、事業者側は敢えて「同意の根拠」を曖昧にしておく手口も他地区で明らかになっています。
「同意した」と言う以上、それは「同意書の提出」を以て同意と言うべきです。
しかし、事業者側はその根拠を曖昧にしたまま、「同意した」と言うのだそうです。この手法を使えば、会話の中で地権者が何らかの形で「理解を示した」だけで事業者側は「同意した」と見做すことも出来てしまいます。「同意」の定義を敢えて「曖昧」にすることで「嘘」だとは言わせない仕組みです。実際にこの問題は他地区で発生しており、港区も区民からの指摘を受けて調査を行なう事態にまで発展しています。何れにしてもこのような手口はフェアではありません。
皆さまも「○○さんは同意した」なる偽情報にはくれぐれもご注意下さい!

(注):港区では「同意した」ことの根拠として、地権者が事業者側へ提出する「同意書」が重要視されますが、自治体によっては「準備組合加入率」など、その他の指標が重視される場合もありますので、「同意したことの根拠」については、各地の事情も加味し、臨機応変にお考え下さい。

「あなたには○○を提供…」なる口約束にも要注意!

例えば「あなたには陽当たりの良い部屋を優先的に用意しますから」と言った口約束がこれに該当します。多くの場合、これらは将来起きることに対しての事業者側の口約束ですので、現時点では「約束が違う」と言い切ることは出来ません。
しかし、不動産取引では「口約束は守られない」ことが多いので、注意が必要です。良い話が出て来たら、必ず書面で確認を取り付けて下さい。
このことはとても重要です。口約束だと、どうしても当事者間の記憶に頼らざるを得ず、後日トラブルとなった場合に「言った、言わない」の水掛け論となり、問題の解決が難しくなるからです。ましてや「都市計画決定」の後では、地権者の立場は圧倒的に弱くなることを肝に銘じてください。
「口約束」が実行され難いことは他地域からも忠告を受けています。もし実行できる確証があるのなら、事業者は書面で確認をしてくれる筈です。その確証がないから取りあえずは「口約束」でその場を切り抜けると言ったところでしょうか?
自らの財産を守るためにも、事業者側の「口約束」にはくれぐれもご注意下さい。

なぜ偽情報が流布されるのか?

再開発と言う公共性の高い事業を推進する立場にある側が、なぜ偽情報を流布することがあるのか? それは、「再開発は着実に進んでいる」との印象を地権者へ植え付けることで地権者からより多くの「同意」を取付ける意図があるからだと推測されます。見方を変えれば、「偽情報の流布」は再開発が順調に進んでいないことの裏返しであるとも言えます。
誤った情報は地権者間の日常の「うわさ話」の中からも出てくることがありますが、事実ではない情報を流すことは地権者側も慎まなければなりません。
一方で、もし偽情報が事業者側の人間からもたらされるとすれば問題です。
もしそのような事実があれば、「いつ」、「どこで」、「誰が」そのような情報を流布したのか、記録しておくことをお薦めします。会話の録音はより有効な手段です。

まとめ

再開発は地権者の大切な土地資産の供出を伴う不動産取引であるだけに、先ずは地権者一人一人が自身でその仕組みをよく学習し、理解し、そして外部識者の意見なども踏まえた上で再開発の是非を最終判断することが肝要です。
不動産取引であるだけに、地権者とは目線が根本的に異なる事業者側の説明を鵜呑みにすることは控えるべきです。ましてやそこに「偽情報」が加わる可能性があるとなればなおさらのことです。もし本トピックスで述べたような事例が事業者側からもたらされたならば、必ずその根拠を尋ね、そして書面で確認しておかれることを強く推奨します。
前のトピックス(113)でも記しましたが、再開発では「石橋を叩いても渡らない」くらいの慎重姿勢が肝要です。安易に再開発に応じた結果、後日「こんな筈ではなかった」と後悔することだけはなんとしても避けたいものです。

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