再開発で一番影響を受けるのは高齢シニア層です。
その高齢シニア層が
もうこれ以上我慢出来ない!
として
「再開発には同意しない」ことを宣言
すると共に
「再開発の中断」を求める要望書を区長へ提出しました!
泉岳寺で最近起きた出来事です。
再開発への風向きが変わって来ました!
なんと101歳になられるご高齢の地権者を筆頭に、37名ものご高齢の地権者が、もはや再開発は「高齢者問題」であるとして立ち上がったのです。
要望書の内容
「要望書」では、5年待っても、再開発への地権者同意は得られなかったと結論。その上で、高齢者の置かれた不安定な境遇を考慮すればいつまでも再開発の議論を続けるべきではないとして、泉岳寺での再開発計画の即時中断に向けた行政指導を港区長へ要望。
当該37名は、もはやこれ以上再開発に期待することは出来ないとして再開発には同意しないことも明記し、署名を添えて港区長へ提出しました。
高齢者は本当につらい!
再開発は竣工まで20年前後を要する長期の事業であることから、そのしわ寄せを最も受けるのは高齢シニア層です。
「2度の引っ越し」、「仮住まいの苦労」、「介護や医療支援体制の変更」、「ご近所付き合いの消滅」、更には再開発後の「生活再建」等々、再開発は高齢者層にとり「命を削られる話」そのものであり、事業者側が語る甘い話とは裏腹に、その実態は「高齢者問題」であり、且つ「人権問題」であると言っても過言ではありません。
なかには「高齢者いじめだ!」と怒る地権者さえいます。
今まで「物言わぬ地権者」と見られてきた高齢シニア層が、今般、再開発の中断を求めて声を上げ始めたことは、まさに再開発問題が深刻な「高齢者問題」として認識され始めたことを物語っています。
再開発中断を求める地権者は他にも多数!
今回の署名活動は、組織的に高齢者宅を訪問したのではなく、90歳代以上の有志が中心となり、知己等を訪ね無作為に住戸を回られたとのこと。このため、署名活動自体ご存じなかった方々も多数おられることから、現実には37名を超える数の高齢地権者の皆さまが再開発の中断を望んでいると推定されます。
更に、今回の対象となったのは「高齢の地権者」であり、その中に「一般の地権者」や「法人」等は含まれていません。
従い、地域全体で見れば、更に多くの「再開発を望まぬ地権者」が存在することは明らかです。
泉岳寺では、地権者の意思は「再開発中断」へと向かいつつあるようです。
まとめ
再開発は「地権者が自らの発意と合意に基づき、共同で進めて行く街づくり」です。しかし住友不動産はこれを尊重するどころか、「作られた民意(=合意形成)」の元に、様々な不公平・不平等なルールを地権者に課したまま、自社利益優先で再開発を進めてしまおうとする意図があることに泉岳寺の地権者は気付き始めました。
住友不動産へ公開質問状を送っても、彼らは「準備組合」なる任意団体を防波堤にして一切の回答を拒絶する徹底ぶりです。
もし、このような形で再開発(=都市計画決定)に至れば、その悪影響を最も受けるのは、ご高齢の地権者層です。
普段は表だって意見を表明しないとされるご高齢の方々が、これだけの人数が集団で「再開発中断」の声を上げ始めたと言う事実は、再開発問題が深刻な「高齢者問題」として認識され始めたことを物語っています。
全国各地でも何れ同様の動きが出て来るのではないでしょうか?