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(181)話題の「チャットGPT」に聞いてみた! 

投稿日:2023年5月7日


再開発問題の要点を「チャットGPT」が非常にうまくまとめてくれましたのでお知らせします。

「チャットGPT」とは?

最近話題の「チャットGPT」(ChatGPT)は、ユーザーが入力した膨大な量のテキストを人工知能(AI)が瞬時に解読し、まるで人が書いたような流暢な文章で「要約」をしたり、「質問に回答」したりしてくれる画期的なサービスです。まだ改善の余地はあるものの、「高度な内容の文章まで生成可能」なことや「回答の精度が高い」ことに加え、「嘘をつかない」ことが評価され全世界で利用者が急増しています。

「チャットGPT」に聞いてみた

そのような便利なツールを使わない手はない!と言うことで今般、近隣地区の支援者の協力を得て、当HPが最近報じた「再開発問題」の要点を「チャットGPT」に解析して貰いました。得られた結果は以下の通りです。

「チャットGPT」がまとめた「再開発問題の要点」!

(原文のまま)

再開発は、地権者がリスクを負って行う事業であり、再開発施設の一部をデベロッパー等に売却して事業費を賄います。地権者は保留床を除いた残りの再開発施設を負担なしで取得し、地権者間で従前評価に応じて分配します。保留床単価は地権者とデベロッパーの間で利益相反し、従前評価の方針や地権者の増床ルールも利益相反します。地権者は、保留床単価、従前評価方針、増床ルールの3点に関してデベロッパーが参加組合員となる前提条件を定めておく必要があるとされます。

「チャットGPT」は、
1. 保留床単価の決定
2. 従前評価の方針
3. 増床ルール
の3点に関し、地権者とデベロッパーとの間で利益が相反することを見抜いた上、デベロッパーが参加組合員となる前にこれらの条件を取り決めておく必要があるとした点は評価に値すべきです。
あまりにも安易に再開発を進めようとする「準備組合」の実態に「チャットGPT」は警鐘を鳴らしたとも言えるのではないでしょうか?

「チャットGPT」は善悪の判断まで可能?

以下は別地区の地権者団体が「チャットGPT」に対して行った質問です。

【質問内容】
「従前評価に開発利益を加えるか否かについては肯定的意見と否定的意見の両方があるにもかかわらず、事業コンサルタントが再開発業者の利益を優先して地権者に不利な否定的意見へ誘導しようとする場合、どう対応したらよいか?」

これに対し「チャットGPT」の回答は、

事業コンサルタントが地権者に不利な立場に誘導しようとすることは、倫理的に問題があります。

なる文章で始まり、それに続き6点ほどの対応策を提示してきました。
ここで私たちが注目したのは「チャットGPT」が「倫理的に問題がある」として「倫理」と言う言葉を使用した点です。
「倫理」とは、社会人として守るべき道理のことであり、善悪の判断基準となるものを指しますが、まさにそれが今の再開発事業者や傘下のコンサルたちに欠如していると言っても過言ではありません。この点を「チャットGPT」はみごとに見抜き、「倫理」と言う言葉をあえて使用したのでしょう。
みごとな回答だと言わざるを得ません。

まとめ

「チャットGPT」が、膨大な資料の「要約」や、「質問への回答」のみならず、「倫理観」まで判断できるとなれば、それこそ今後の使い方は無限大です。
例えば、再開発事業者へ正論を投げかけても、彼らは「ああ言えば、こう言う」式の弁解に終始することが知られており、各地の地権者団体の悩みの種となっています。しかし、今後は再開発事業者側の弁解をすべて記録し、「チャットGPT」に解析させることで、彼らの倫理観はもとより、彼らが真実を語っているのか否かも解析可能となりそうです。

もともと「知識」も「経験」も「情報量」も乏しい一般の地権者が「百戦錬磨」の再開発事業者と対等に渡り合うのは困難だと言われ続けてきました。
しかし「チャットGPT」の登場で両者の力関係も変わるかも知れません。
再開発事業は「落とし穴」が多いだけに、今後の使い方しだいでは「チャットGPT」を「ウソ発見器」として活用して行くことも夢ではなく、もしそうなれば、再開発事業のありかたも根本から変わるのではないでしょうか? AIにご興味のある方はぜひ一度「チャットGPT」をお試しあれ!

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