「泉岳寺の準備組合がウェブサイトの開設を検討中」
との情報が入ってきました。
泉岳寺では準備組合設立から既に5年が経過しています。
なぜ今ごろになりサイトを立ち上げるのか?
その理由も詳細も私たちにはわかりません。
しかし、住友再開発の基本的な手法は「地域内の問題はすべて準備組合に処理させ、地域の外へはできるだけ問題を流出させない」、と言うのが各地の住民団体の共通認識であっただけに、この考えに逆行するとも言える今回の「サイト開設」のニュースには各地の地権者も関心を持って見守っています。
但し、これはあくまでも彼らが「一般公開サイト」を立ち上げる場合の話です。果たして「一般公開」となるのか、それとも「会員限定」となるのか?
その辺の情報も私たち近隣住民には不明です。
もし、彼らの活動が地元地権者にとり「公平・公正」なものであり、「不明瞭な活動」など一切ないと言うのであれば、是非とも「一般公開サイト」を立ち上げ、社会に対して堂々と自分たちの「考え方」や「活動内容」を公開して貰いたいものです。
一般公開なら歓迎すべき
私たちも「一般向けのサイト」であれば基本的には歓迎です。
なぜなら、もし彼らのホームページ上に「不正確な記述や主張」が見つかれば、私たちは堂々と公の場でこれらを指摘し、質問することができるからです。
そこに意見の相違があれば、公開討論を行いたいとも考えています。
私たちにとって歓迎すべき点はもう一つあります。
住友不動産が各地で進める再開発事業傘下の「準備組合」は、どこも似た活動を行っていることが、各地の住民団体との情報交換を通じてわかってきています。このことはつまり、
「泉岳寺の準備組合」で起きていることは
「全国の準備組合」でも起こりうる
と言うことです。
もし泉岳寺の準備組合が発信する情報に不透明な事項が含まれていれば、私たちは躊躇せず公開の場でこれを指摘し議論しようと考えていますが、結果的に各地の住友再開発現場の地権者にとっても役立つことになると考えています。
議論が白熱してくれば、多くの専門家やメディア関係者も注目することとなり、住友再開発が真に公平・公正、且つ透明性を持って進められているかが、より客観的な形で検証できることにも繋がります。
もし会員限定サイトだったら?
残念ながら、その可能性はあります。
住友再開発の特徴は、「地域内の問題はすべて地域内で囲い込み、それを準備組合に処理させることで、出来るだけ地域の外には情報を出さない」点にあると考えられますから、例え「準備組合」の地元理事たちが「一般公開サイト」開設に積極的であったとしても、「住友不動産」がこれに否定的な見解を示す可能性があると見ています。
泉岳寺では活発な住民運動も展開されていることから、サイトを通じて問題点が更に公となれば、住友不動産が各地で展開する事業への影響も無視出来なくなるからです。当然、住友不動産の企業イメージにも負の影響を与えかねません。
会員限定サイトの利点は?
残念ながら、あまり利点はないのではないでしょうか?
全国に共通する状況として、再開発区域内には普段からインターネットを使わないご高齢の地権者が多数住んでいると言う現実があります。
もちろん泉岳寺も例外ではありません。
だからこそ今の時代も「準備組合ニュース」と言う紙媒体が各地で配布されているのだと私たちは理解しています。普段からインターネットを使わない地権者が一定数いる以上、情報伝達手段をウェブサイトに置き換えたところで、果たしてどれだけの数の地権者がこれを見るのか疑問です。「置き換え」ではなく「補完」であったとしても同様です。
コロナ禍以降、テレワークが叫ばれるようになり、たしかにインターネットは通信手段としての重要性が増しています。しかしインターネットを使わない地権者が多く住む地域へインターネット発信すると言う発想には、どうしても疑問を持たざるを得ません。
さて今後どうなるのか?