本トピックスは(97)住友不動産が回答を全面拒否!からの続きです。
準備組合の名を語りながらも、最初から再開発ありきの姿勢で地権者の面前に現れるのはいつも住友不動産の社員たちです。地権者を信用させるためか、彼らは最初に住友不動産の名刺を差し出します。
住友不動産の社員であることを明らかにした上で、自ら積極的に勧誘活動を展開し、口頭では地権者が興味を示す話を熱心に行います。しかし、ひとたびそれを地権者が「書面で確約して!」と要求すると彼らの態度は一変すると言うのです。
口では言うが書面で確約しようとはしない!
再開発(第一種市街地再開発事業)は地権者が自らの発意と合意に基づき、共同でリスクをとりながら進めて行く事業であり、そのために地権者主体で設立され運営されるのが「準備組合」です。
しかし泉岳寺で「準備組合」を実質的に主導するのは「地元地権者」ではなく住友不動産であることは、いまや地権者なら誰もが知っています。再開発の勧誘に常にやって来るのは住友不動産の社員です。わざわざ住友不動産の名刺まで地権者へ配り、再開発への勧誘を熱心に行ったあげく、帰り際には「何かご不明な点があれば遠慮無く仰って下さい」と親切に声がけまでしてくれます。後日、準備組合事務所へ相談に行っても応対するのは住友不動産の社員です。彼らは口頭では地権者が興味を示す話を熱心に語ってくれます。しかし…
彼らの態度は変わります。
住友不動産は自社の名刺を差し出してまで地権者を勧誘しておきながら、重要な言質について、それを書面で確約しようとはしないのです。
地権者団体が住友不動産に対して正式に公開質問を行っても、彼らは、自分たちは「事業協力者にすぎない」との理屈で回答することを拒絶。そしてその役割を「準備組合」と言う「信用」も「実績」も「賠償責任能力」もない、単なる任意団体である「準備組合」へ転嫁させようと言う筋書きです。
「虫のいい話」とはまさにこのことを言います。
住友不動産は「準備組合」があたかも公的な組合であるかの説明をするようですが、準備組合の実態は法人格すら有さぬ単なる任意団体です。
例えその様な団体から書面で「確約」を取付けたとしても、責任能力も賠償能力も期待できない相手では、結局は「絵に描いた餅」にすぎません。
住友不動産さん、逃げないで!
住友不動産は、自社の名刺を差し出してまで地権者に対する積極的で強引とも言える再開発への勧誘を行っておきながら、いざ書面での取極めとなると住友不動産の姿は見えなくなり、全てを「信用」も「実績」も「賠償責任能力」もない、単なる任意団体である「準備組合」へ転嫁させようとする。しかもそのような実態のない「準備組合」に対して、地権者の大切な資産の処分を一任する「同意書」まで提出させようとするのですから地権者はたまったものではありません。
江戸時代から続く諺に、口上手の商い下手というのがあります。
まさにこの言葉は、400年の歴史を誇る住友グループの一員である住友不動産には、ぴったりの言葉ではないでしょうか?彼らにとっては、もしかしたら昔から「聞き覚えのある」、そして「聞き慣れた」言葉なのかも知れません。
住友不動産には是非とも業界の大手企業として「商い上手」と言われるよう、地権者に対し責任ある振る舞いをしてほしいものです。