本トピックスは下記トピックスからの続きです。
(153)港区役所は区民を蔑視か
(154)港区役所は区民を蔑視か(続編)
この事案における最大の問題点は、港区の担当係長が区民に対し憲法が禁じる「検閲行為」を行った疑いです。そしてその係長を守ろうと区の担当課長までが事実の隠ぺい工作に加担したのではないかとの疑念が持たれていることです。しかも自らを守るため「嘘」までついた。
まさに「臭いものには蓋」をしようとする行動そのものです。
担当部局は一向に事実関係の解明を行おうとしないため、この問題を協議すべく、芝3丁目の地権者団体代表と港区の野澤副区長との面談が11月2日に設けられました。しかし残念なことに、副区長も問題への対応に関しては、あたかも「火の粉を振り払う」かの如く、ひたすら「ご意見として承ります」の繰り返しで、事実関係を調査しようとする姿勢など皆無だったようです。
区民の目に、副区長も含めた港区全体の「組織的な隠ぺい」体質が見えてしまった瞬間でした。
いったい港区の何が問題なのか?
本件に関わる経緯並びに問題点を、もう一度、簡単に時系列で整理してみます。
1. 発端は、港区の再開発担当係長が芝3丁目の地権者団体代表(以下「代表」と言う)に対し、区へ出状予定の書簡を事前に見せるよう指導した上、入手した書簡を検閲し内容の一部を削除するよう複数回に亘り代表へ要求したことです。
2. この行為は、日本国憲法第21条2項が禁じる「検閲」にも該当し得る違法行為です。
3. この行為を疑問視した代表は、担当係長に対し、どのような根拠でそのような指導を行ったのかを問う「質問状」を配達証明付き郵便にて送付しました。
4. しかし、その「質問状」は(配達証明により区の受領が確認されたにも関わらず)港区役所内で受付処理されることなく隠ぺいされてしまったのです。情報公開請求を行っても「不存在」とされました。
5. これを疑問視した代表が、港区に対し複数回に亘り文書で問い合わせを行うと共に、書面による回答を要求しました。
6. しかし、港区は担当課長名で、「当該書簡は代表との話し合いで受付処理をしないことにした」なる嘘をつくことで幕引きを図ろうとしました。
当事者本人(=代表)が「回答せよ」と言っているのに「話し合いで解決済である」などあり得ない話です。
7. その後、同代表は港区へこのことを何度も抗議。更にこの問題を知った「区民の会」も複数回に亘り港区へ書面にて説明を求めるも、港区は「話し合いで受付処理をしないことにした」の一点張りで、事実関係の調査すらしようとしません。
8. このため同代表は問題の直訴を行うべく、11月2日に港区議会議員2名の同席のもと、野澤副区長と面談する機会が設けられました。
以上が2022年11月2日までの経緯です。
副区長との面談でわかった「区の隠ぺい体質」
さて11月2日に行われた港区副区長との面談。
「副区長なら問題を理解し事実関係の究明を行ってくれるだろう!」
そう期待して臨んだ会談でしたが、芝3丁目の地権者団体の淡い期待は見事に裏切られたようです。因みに面談の相手先は野澤靖弘副区長。
野澤副区長へ問題提起を行っても、ご本人は「ご意見として承りました」を繰り返すばかり。責任者としての一切の行動を取ろうとされない野澤副区長の元で、解決に向けて何の進展もなかったそうです。
当日の面談には港区の再開発行政を区民の立場で監視する「区民の会」の関係者も同席していたことから、副区長もご自身の発言には慎重だった可能性はあります。しかし、それにしても港区の副区長たる人物が、あたかも受付窓口の担当職員であるかの如く、「ご意見として承ります」を繰り返すばかりで、何ら建設的な返答が戻って来なかったことは区民側にとり、まさに「青天のへきれき」だったようです。
面談では、区の職員に憲法違反行為の疑いが持ち上がり、そのことを指摘した文書を区が受付処理しなかったこと、更にはその不正行為を覆い隠すため「受付処理しないことで合意した」なる嘘を区の担当課長がついたこと等が問題とされたにも関わらず、
副区長はすべてを「ご意見として承ります」としか返答しなかったのです。
まるで国会で質問をかわすために「記憶にない」を連発する議員を想起させるかのような副区長の対応には、既に事実を知った区民から驚きの声も出始めています。
まさに副区長の言動それ自体が「区の組織ぐるみの隠ぺい体質」を区民に想起させるものであったと言っても過言ではありません。
まとめ
さて皆さま(特に港区民の皆さま!)、以下は面談の中で「区民の会」から出された質問への野澤副区長の返答です。(枠内のQ&Aをご欄下さい)
港区が区民のために「公平、公正、且つ透明性ある行政」を行うことをご確認下さい
A: (野澤副区長)
ご意見として受けたまわります
皆さまは副区長のこの返答に対し、どのようにお感じになられましたか?
港区の「ナンバー2」である人物が、上記の当たり前すぎる質問にも正面から答えられなかったのは、どう考えても不自然だと言わざるを得ません。
区民を見下していたのでしょうか?それとも警戒していたのでしょうか?
やはり区には「臭いものには蓋をする」と言った隠ぺい体質があり、今回の事案でも区は組織ぐるみで「不法行為」や「不正行為」を隠し通そうとしていた。そのため何を聞かれても「ご意見として承る」としか言えなかった。区民がそのように考えたとしても決して不思議ではありません。
上記はあくまでも港区役所で発生した事例ですが、他の自治体でも類似の事案が発生する可能性はある筈です。
不当な行政、不透明な行政は決して許されるべきではありません。
どの地域に住んでいようと、住民がしっかりと行政を見つめて行くことが何よりも大切なのではないでしょうか?
再開発行政への「無知」、「無関心」、「他人任せ」は避けたいものです。