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(28) 準備組合は謎だらけ(その2)

投稿日:2020年2月14日

全体説明会の開催を要請しました!

トピックス(27)でも説明したとおり、準備組合がこれほど多くの「謎」に包まれていると、どうしてそうなったのか知りたくなるのが人間の性です。
特にそれらが準備組合の「正当性」「存立」にも影響を与えかねない重大な「謎」となればなおさらのことです。
地元「地権者の会」では、今般書簡を準備組合理事長へ送付し、組合側に地権者を集めた「全体説明会」の開催を求め、事業者としてしっかりと説明責任を果たすよう要請を行いました。
(本記事の最後に書簡を添付しますので御参照ください)

なぜ要請したのか?

事業者である準備組合の「正当性」に多くの重大な疑念が生じたからです。
準備組合が住友不動産を事業協力者として選定したことそれ自体にも疑念が生じているため、今回は事業協力者である住友不動産を除外した「事業者(=地権者)主体」による全体説明会を要請し、「地権者の代表」だとされている6名の地権者理事たちに対し、自らの口で説明責任を果たして貰うことを要請しました。
あえて「事業者主体の全体説明会」を要請したのには理由があります。
住友不動産には、再開発のあらゆる場面で全体を取り仕切ろうとする傾向が顕著に見られます。しかし今回は「誰が住友不動産を事業協力者に選んだのか?」と言う疑問が論点の一つとなっているため、疑念の対象となっている住友不動産がいつものように前面に出て来て説明会の司会進行までやられては公平・公正な議論が出来なくなります。適切ではありません。決して住友不動産を避けているわけではありませんが、今回は合理的理由があり、ご遠慮願いたいと言うスタンスです。
尚、この点に関しては、港区も「地権者同士で話し合うことは良いことだ」として前向きな姿勢だとのことです。
同じ地権者同士で話し合えば、利害が根本的に対立すると言った場面もない筈で、今まで地権者たちが提起してきた多くの問題点や要望事項も解決方向に向かうのではとの期待感も地権者側にはあるようです。

前回の全体説明会はなんと2年前!

泉岳寺では過去2年間、全体説明会は1度も開催されていません!
これだけ問題が山積していると言うのになぜ事業者は2年もの間、全体説明会を一度も開催しなかったのか? 正確な理由はわかりません。

果たして全体説明会は開かれるのか?

今のところわかりません。
私たちも準備組合がどう決断するか、関心を持って見守っているところです。
しかし準備組合の「正当性」をめぐる疑念が高まりつつある状況下で、準備組合には説明責任があり、いま全体説明会を開催しない選択肢はない筈です。

ところで最後に全体説明会が開催されたのは2年前です。
当時は突然の再開発の知らせに、殆どの地権者は再開発に対する基礎知識すら有していなかったのが実情です。そしてその知識の乏しい地権者たちを相手に全体説明会の直後から事業者による「同意書」集めが開始されたのです。
いま思えば、地権者にとり極めてアンフェアな状況であったと言えます。
しかし今は違います。多くの地権者が再開発や資産保全に関する基礎知識を身に付け、「意見」や「要望」、そして「疑問」を持つに至っています。
地権者にしてみれば、いま全体説明会が開催されれば、自己の意見や要望をはっきりと事業者側に伝えることで建設的な意見交換が出来る筈だと前向きに捉える地権者は多いのではないでしょうか?
しかしその一方で、事業者側にして見れば知識と知恵を身につけた地権者と正面から対峙したくはないと言うのが本音ではないでしょうか? 
もしかしたら2年もの間、一度も全体説明会が開催されなかったのは、その様な理由からかも知れません。

しかし現在、準備組合の組織自体の「正当性」が問われており、また住友不動産を「事業協力者」に選定したこと自体も疑問視されている以上、「事業者」である準備組合は自らの口で説明責任を果たさなければなりません。
特に1,000億円規模の再開発事業の事業者である「準備組合」の最高責任者たる理事長の責任は極めて重く、もはや「沈黙」や「先延ばし」は許されません。説明責任を放棄すれば「行政」や「社会」も黙ってはいないでしょう。
疑念を払拭出来なければ再開発協議は一からやり直しです。それを無視して強引に再開発を推し進めようとすれば、住民運動も起きかねません。

さて、果たして全体説明会は開催されるのか?
今のところわかりません。準備組合には良識ある判断をお願いするしだいです。
引続き皆様へ実況中継して参ります。

【添付】 全体説明会開催の依頼書(2020年2月12日付)

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