港区役所は果たして区民に対して公平・公正か?
私たちの地域を管轄する港区役所は、区民が安心して健康で文化的な生活を営むことが出来るよう日頃から私たちの生活全般にわたり各種サービスを提供してくれている大切な存在です。港区役所は役所であるがゆえに、当然のことながら区民に対して公正・公平、且つ透明性を持った形で行政を行うことが要求されます。またそこで働く職員も公務員として憲法第15条2項が定める規定、即ちすべて公務員は全体の奉仕者であり一部の奉仕者であってはならないと言う規定の遵守を求められています。港区役所が私たち区民の納める税金の一部で運用されていることも併せて勘案すれば、役所が区民に対して不公正、不平等、不透明な形で事務処理を行うなど決してあってはならないことです。
しかし一方で、私たちが首都圏各地の地権者団体と情報交換をしていて良く耳にすることは、地権者の知らぬ間に再開発計画が水面下で進められてしまい、気がつけば再開発(=都市計画決定)がほぼ内定してしまっていると言った事例が散見されると言う点です。
ここで言う「水面下」とは主に「再開発事業者」と「行政」との関係を指します。泉岳寺の場合で言えば、その「行政」とは第一義的には「港区」となります。なぜならば、再開発が正式に進むとなった場合、最初の段階である「都市計画決定」の決断を下すのは港区だからです。
では港区はいったいどちらなのか?
港区役所は果たして区民に対して公平・公正、そして透明性ある行政をおこなっているのか?
残念ながら、中立的な立場であるべき筈の港区役所も、再開発の話が具体化して行くにつれ、最近では「住友不動産が地権者に対して行う各種の不正行為や不当な進め方」と言った深刻な問題の告発に対してすら「ご意見として承る」と言った事なかれ主義的な対応が散見されるようになって来ているのが実情です。この点を港区へ指摘しても、彼らは「問題があれば住民間で話あってほしい」などと逃げ腰で、行政機関として正面から問題解決を図ろうとする意思が全く見られず、明らかに区による職務の「懈怠」や「不作為」があると言わざるを得ません。
このため、地権者の中には「港区と再開発事業者との間で特別な関係が存在しており、地権者不在のまま再開発が進んでしまうのでは」と危惧する声も出始めています。
今後、具体的事例を挙げて検証して参ります!
しかし、具体的な根拠も示さぬまま、単に憶測でその様な発言を公の場で行うことは差し控えなければなりません。
そこで私たちは港区役所の再開発担当部局(注1)が、実際にどのような対応を私たち区民に対して行っているのか、その具体的事例を今後ホームページ上で公開して行くこととします。
尚、私たちが重きを置くのは以下の2点です。
1.区は区民に対し公平・公正、且つ透明性を持った対応をしているか?
2.公務員である港区職員が「一部の奉仕者」(=再開発事業者)の便宜を図るような行為をしてはいないか?
今後、具体的事例を毎回取り上げながら、継続してこのテーマについて検証を行って行く所存です。
(注1):現在、再開発関係で私たち住民(地権者を含む)の窓口となっているのは、港区 街づくり支援部 開発指導課と言う部署です。
案件によっては他の部署が窓口となるケースもありますが、全体を統括しているのは「開発指導課」です。