TOP_Topics 再開発、ここに注意

(13)泉岳寺で集めた同意書は無効に!

投稿日:2019年11月27日

泉岳寺では2018年初頭から事業者による「都市計画決定の手続き」に関する同意書集めが始まりましたが、それが不公正・不適切な形で行われていたとして、2019年3月に地権者有志が連名で
「都市計画決定」を行わないことを求める嘆願書を東京都港区長宛へ提出しました。

その具体的事由は数多くあり、このホームページ内でも随所で説明していますが、とりわけ地権者が問題視したのは、初期の段階で、事業者側による「日付はブランクでお願いします」なる指示の元で同意書が集められていた点です。多くの地権者がこのことを証言しており、中には「日付はブランクで…」と書かれた付箋まで付いていたそうです。なぜ日付を空欄とさせたのかその真意は今も不明ですが、「何らかの不正の意図が疑われる」として港区長に対し、このような形で集められた同意書を拠り所に決して「都市計画決定」を実行しないよう強く要望した次第です。

港区では「都市計画決定」の実行に際して、事業者に対し「80%の地権者同意」を取得するよう指導を行っています。

今般、港区長へ提出した「都市計画決定」を行わないことを求める嘆願書」では権利率にして22%の地権者が嘆願書へ署名していますので、港区としても同嘆願書を無視するわけには行きません。

泉岳寺の地権者の多くは、再開発に対して当初から多くの疑問を抱いていたものの決して否定的ではありませんでした。しかし地権者の考え方も徐々に変化してきています。なぜならば、事業者が進めようとする再開発の手法の多くは地元地権者にとり著しく不平等、且つ不公正だと多くの地権者が感じ始めたからです。私たちはこの状況を黙認するわけには行きません。

 

注)当ホームページで使用する「事業者」又は「開発事業者」の用語は、住友不動産の他、再開発推進に携わるコンサル、設計事務所、その他関係企業や個人を包括するものとします。

-TOP_Topics, 再開発、ここに注意

関連記事

(163)「保留床買取り」の落とし穴

準備組合の曖昧な説明にはご注意あれ! 住友不動産は本当に保留床を買取るのか?との地権者からの質問に対し、当地区の準備組合は彼らの定期刊行物である「準備組合ニュース」を通じて「住友不動産は保留床の買い取 …

(192)住友の「再開発ビル」は空室だらけ?

半分にも満たない入居率? 現場は東京都内の「JR田町駅」から徒歩5分と言う一等地に立地し、三田三・四丁目地区第一種市街地再開発事業(以下「三田3」と言う)で建設された地上42階建ての再開発ビル。 正式 …

(229)港区でも再開発業者の「ぼろ儲け」が発覚か?(検証編)

本トピックスは(228)港区でも再開発業者の「ぼろ儲け」が発覚か?の続きです。 現場は東京都港区の「芝3丁目西地区」。 ここは都心一等地の住宅街で、地権者総数約150名。 一方、再開発事業者は三菱地所 …

(23)準備組合に不穏な動きが…(その2)

地権者の合意形成なき再開発? *事業者のやり方は地権者にとり著しく不公正・不公平だとして多くの地権者が「同意」に難色を示しており、このままでは合意形成は成り立ちません。 *そこで事業者が考えたのが、近 …

(27) 準備組合は謎だらけ(その1)

泉岳寺で再開発の勧誘にやって来る住友不動産の社員に対して地権者が不満や要望を投げかけると、「私たちは事業協力者です。実際の事業者は地権者の皆さまで構成される準備組合です」などと切りかえされ、正面から取 …